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将棋連盟会長の報酬・年収は?会長の給料と将棋連盟のリアルな懐事情

将棋連盟会長の報酬・年収は?羽生善治の給料とリアルな懐事情

盤上の81マス。そこには宇宙が広がっていると言われます。しかし、その無限の宇宙を統べる「組織」の頂点に立つとき、棋士が見る景色は一体どのようなものなのでしょうか。

日本将棋連盟会長。

それは、ただの名誉職ではありません。伝統文化の守護者であり、数百名の棋士と職員の生活を背負う経営者であり、そして何より、誰よりも将棋を愛する一人の求道者でなければならない過酷な座です。

私たちが普段、ABEMA将棋チャンネルの華やかな放送や、タイトル戦の熱狂の裏側で目にする会長の姿。その肩には、想像を絶する重圧と、そして現実的な「対価」が存在します。

今回は、女流のレジェンド・清水市代七段が現在その職にある「将棋連盟会長」の報酬と、その内情について、私の独自の視点と深いリサーチをもとに、極限まで深掘りしてみたいと思います。数字の羅列だけでは見えてこない、棋士たちの誇りと葛藤の物語にお付き合いください。

【本記事の信頼性】

本記事は、公益社団法人日本将棋連盟が公開している財務資料、役員報酬規程、および大手報道機関の信頼できる情報を基に構成されています。

この記事を書いた人
将棋沼の住人N

東京都出身・在住の20代将棋系Webライター
将棋歴:15年
棋力:将棋ウォーズ四段 / 将棋クエスト五段 / 詰めチャレ六段
得意戦法:中住まい
推し棋士:屋敷伸之九段

将棋連盟会長の報酬・年収は?

将棋連盟会長の年収構造の図解。固定の役員報酬と変動する対局料・賞金の割合、および会長職の激務による機会損失リスクを天秤で表現したグラレコ風イラスト。
会長の収入は「固定給+歩合制」。しかし、激務が対局の機会を奪う「機会損失」のリスクも常に付きまとうジレンマがある。

まずは単刀直入に、多くの皆様が抱くであろう疑問、「結局、いくらもらっているのか」という核心に迫りましょう。しかし、そこには「役員報酬」と「棋士としての収入」という、二つの異なる川が流れていることを理解する必要があります。

報酬額・年収

私が調査したところ、日本将棋連盟の会長職を含む常勤理事の報酬は、公益社団法人の規定に基づき厳格に定められています。

日本将棋連盟が公開している「役員報酬規程」によると、常勤理事(会長を含む)の報酬は、月額で定められた範囲内であることが読み取れます。具体的な個人の金額までは公表されていませんが役員報酬規程では月額報酬は、会長で41万円、専務理事で37.2万円、常務理事で34.2万円、幹事は8万円非常勤理事は理事会出席の都度5万円となっています。過去の資料や公益法人の一般的な水準、そしてかつて米長邦雄永世棋聖が会長職にあった際の発言などを総合すると、会長職としての「役員報酬」単体では、およそ年収500万円程度であると推測されます。

「えっ、羽生善治先生ほどの国民的スターがそれだけ?」

そう驚かれる方も多いでしょう。私自身、最初にこの構造を知ったときは驚愕しました。しかし、ここにはカラクリがあります。これはあくまで「連盟の経営者としての給与」なのです。

現役の棋士が会長を務める場合、この役員報酬に加えて、対局による「対局料」や「賞金」が加算されます。しかし、後述するように、会長職の激務は対局数を物理的に制限してしまいます。つまり、トップ棋士であればあるほど、会長就任は「年収ダウン」のリスクを孕んでいるのです。

羽生善治元会長クラスであれば、全盛期の年収は1億円を優に超えていたことは周知の事実です。それを考えれば、会長としての報酬は、金銭的なメリットよりも「奉仕」の側面が強いと言わざるを得ません。

任期

将棋連盟会長の任期は、原則として2年です。この2年という月日、皆様にはどう映りますか?

短いようでいて、激動の将棋界においては永遠のように長く感じられる時間かもしれません。再任は妨げられていないため、数期にわたって務めるケースも多く見られます。例えば、故・米長邦雄会長や佐藤康光前会長は長期政権を担いました。

2年ごとの6月、通常総会にて改選が行われます。この時期が近づくと、将棋会館の空気はどこかピリッとした緊張感に包まれると聞きます。盤上の読み合い同様、組織の舵取りを誰に託すかという読み合いが、水面下で行われるのです。

選挙

日本将棋連盟会長の選出方法を示すグラレコ風イラスト。棋士・女流棋士(正会員)による投票で理事が選ばれ、その中から会長が決定するプロセス。人望、政治力、情熱が必要であることを表現。
会長を選ぶのは、盤上で戦うライバルたち。単なる強さだけでなく、人望や政治力が問われるガチンコの選挙が行われる。

会長はどうやって選ばれるのか。それは、我々ファンが投票する人気投票ではありません。棋士(正会員)と女流棋士(一部)による、ガチンコの相互投票によって選出されます。

具体的には「理事選挙」が行われ、そこで選ばれた理事たちの互選によって「会長(代表理事)」が決定します。つまり、まずは仲間である棋士たちからの人望がなければ、スタートラインにすら立てないのです。

私が思うに、これは非常に残酷かつ美しいシステムです。普段、盤を挟んで命を削り合うライバルたちが、「この人なら俺たちの城を任せられる」と信託を与えるわけです。単に将棋が強いだけでは票は集まりません。政治力、調整能力、そして何より「将棋界を良くしたい」という情熱が問われるのです。

歴代会長

歴史を紐解けば、歴代会長たちの顔ぶれは、そのまま将棋界の歴史そのものです。

氏名特徴・功績など
大山康晴昭和の大巨人。幾度もの会長職を務め、関西将棋会館の建設など、現在の連盟の礎を築いた。盤外戦術も含め、その豪腕は伝説。
二上達也羽生善治の師匠。穏やかな人柄で組織をまとめ、バブル崩壊後の難しい時期を支えた。
米長邦雄「米長哲学」で知られる策士。コンピュータ将棋との対決(電王戦)を推進し、将棋界をエンターテインメントへと昇華させた革命児。
谷川浩司光速の寄せ。十七世名人。将棋ソフト不正使用疑惑(後に冤罪と判明)の混乱の責任を取り、身を挺して組織を守り辞任した悲劇の英雄。
佐藤康光緻密流。谷川会長辞任後の混乱期に火中の栗を拾い、その誠実な人柄と圧倒的な事務処理能力で連盟の信頼回復に尽力した。

こうして見ると、どの会長も「将棋の鬼」でありながら、組織の長として苦渋の決断を迫られた歴史が見えてきます。特に谷川先生の辞任劇は、私自身、ニュースを見ながら胸が張り裂けそうになったことを昨日のことのように覚えています。偉大な棋士が、盤外の事情で傷つく姿は見たくない。それがファンの本音ではないでしょうか。

もし、彼らの苦悩や栄光をもっと深く知りたいのであれば、ブックライブKindleで彼らの著書や自戦記を読んでみてください。文字から滲み出る「重み」が違います。

羽生善治九段

将棋連盟会長の多忙な業務内容を示すグラレコ風イラスト。スポンサー挨拶、イベント出席、新会館建設指揮、メディア対応などに追われ、研究時間を確保するのが難しい様子を表現。
これが会長のリアルな日常。経営者としての公務が山積みで、現役棋士としての研究時間は極限まで削られる。

七冠独占、永世七冠、国民栄誉賞。将棋界の枠を超えた「知の巨人」が、2023年、ついに会長に就任しました。これは単なる人事ではなく、一つの「事件」でした。

羽生会長の報酬について考えるとき、私たちは「機会損失」という概念を無視できません。彼は現役のトッププレイヤーです。B級1組(執筆時点)で戦い続け、タイトル戦線への復帰も虎視眈々と狙っています。しかし、会長としての公務は多忙を極めます。

  • スポンサー企業への挨拶回り
  • 全国各地のイベント出席
  • 新会館建設の陣頭指揮
  • メディア対応

これら全ての時間を将棋の研究に充てていれば、もっと勝ち星を重ね、賞金を稼げていたかもしれません。それでも彼が会長を引き受けたのは、100年後の将棋界を見据えているからに他ならないと私は感じています。

羽生会長が描く未来図、それは将棋を題材にした作品のようにドラマチックでありながら、AIと共存するリアリズムに満ちています。

現会長は清水市代七段

2025年6月6日(金)第76回通常総会にて、清水市代女流七段が将棋連盟会長に就任しました。言わずと知れた女流棋界のレジェンドであり、クイーン四冠の称号を持つ実力者です。彼女は会長就任前、日本将棋連盟の「常務理事」という極めて重要なポストに就いていました。これは、連盟の歴史上、女性として初めての快挙でした。

常務理事としての彼女の仕事ぶりは、誠実かつ精力的であると評判でした。女流棋士の地位向上はもちろんのこと、将棋普及の最前線で、その柔らかな物腰と芯の強さで多くのファンや関係者を魅了しています。盤上での実績は申し分なく、盤外での実務能力と人望も兼ね備えている。だからこそ彼女は会長に選出され、史上初の「女性会長」誕生という、将棋界にとっての歴史的な転換点となったのでしょう。

彼女がトップに立つ将棋連盟。それはきっと、今まで以上に多様性を受け入れ、新しい風が吹く組織になるのではないでしょうか。そんな未来を想像するだけで、私は胸が高鳴ります。

参考:会長挨拶

次期会長は?

気が早い話ですが、では次期会長は誰になるのでしょうか。

羽生体制は、新将棋会館の建設と移転という一大プロジェクトを完遂するという大きな使命を帯びていました。

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そして2025年6月から清水市代七段が会長に就任。前述の通り、将棋界が新しい時代へ踏み出したことを内外に強くアピールする選出と言えます。

次期会長候補は多士済々です。実績・人望ともに厚い森内俊之九段や、連盟の実務を熟知している若手理事経験者なども考えられます。いずれにせよ、次期会長選びは、これからの100年、将棋界がどこへ向かおうとしているのかを示す、極めて重要な羅針盤となるはずです。

将棋連盟会長の報酬・年収は?連盟の懐事情

将棋連盟会長の報酬・年収は?羽生善治の給料とリアルな懐事情

個人の財布の中身を覗いた後は、その財布の持ち主である「日本将棋連盟」という組織全体の懐事情にもメスを入れていきましょう。会長の報酬は、連盟の経営状態と一蓮托生だからです。

プロ棋士の年収の仕組み

そもそも、プロ棋士はお金をどうやって稼いでいるのか。基本給のようなものはあるのか。ここが一般の会社員とは大きく異なります。

棋士の収入の柱は、主に以下の3つです。

  1. 対局料・賞金:これがメインです。勝てば勝つほど増える。タイトル戦になれば数百万、数千万単位の賞金が動きます。
  2. 順位戦のクラス別基本給(のようなもの):名人戦・順位戦のクラス(A級〜C級2組)に応じて、毎月支払われる対局料のベースが変わります。A級棋士ともなれば、それだけで生活は安泰と言われます。
  3. 普及活動・指導料:イベント出演、将棋教室、指導対局、本の執筆などです。

例えば、人気棋士に指導対局・棋譜添削をお願いすると数万円かかることもありますが、これは彼らの高度な技術への対価です。

また、棋書を出版することも重要な収入源です。棋書は専門性が高く、Kindle Unlimitedなどで読み放題の対象になっていることも多いですが、ロングセラーになれば印税も馬鹿になりません。

理事の報酬・年収

先ほど触れたように、会長を含む「常勤理事」は、連盟の運営に専念するため、固定の役員報酬を受け取ります。

一方で「非常勤理事」の場合はどうでしょうか。彼らは現役棋士としての活動をメインに据えつつ、理事会に出席して経営判断を行います。この場合、役員報酬は数万円〜十数万円程度の手当にとどまることが多いようです。

つまり、「理事になると儲かる」というわけでは決してありません。むしろ、研究時間を削られるため、勝率が落ちるリスクすらあります。それでも引き受けるのは、やはり「将棋界への恩返し」という精神性がなければ説明がつきません。

連盟職員の年収

では、棋士を支える裏方、連盟職員の年収はどうでしょうか。

採用情報や口コミサイトなどの情報を総合すると、一般的な事務職や団体職員の給与水準と大きく乖離はしていないようです。初任給は20万円前後、30代で400〜500万円程度と推測されます。

彼らの仕事は多岐にわたります。対局の記録係の手配、免状の発行手続き、将棋盤将棋駒といった販売品の管理、そしてメディア対応。

特に最近は藤井聡太竜王・名人の活躍により、将棋ブームが過熱しています。職員の方々の業務量は激増しているはずです。私が将棋会館を訪れた際も、電話対応に追われる職員の方々の姿を見て、頭が下がる思いでした。

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将棋連盟の収入源

日本将棋連盟の主な収入源を示すグラレコ風イラスト。新聞社の棋戦契約金、ネット中継権料・協賛金、物販(扇子・駒・グッズ)、免状発行手数料などが連盟の財源となっている様子を図解。
連盟の財布を支えるのは、新聞社だけではない。ネット中継、物販、免状発行など、時代の変化に合わせて収入源は多角化している。

会長の報酬を支える連盟の収入源。これは時代とともに大きく変化しています。

かつては新聞社からの「棋戦契約金」が絶対的な柱でした。新聞に将棋の観戦記を載せることが、最大のコンテンツだったのです。しかし、新聞の発行部数が減少する現代において、連盟は新たな収益モデルへの転換を迫られました。

そこで登場したのが、インターネット中継です。

ABEMA将棋チャンネル囲碁将棋チャンネルでの放送権料や協賛金が、新たな柱として成長しました。また、ドワンゴ主催の叡王戦(現在は不二家等が主催)のように、IT企業やお菓子メーカーなど、多様なスポンサーを獲得することに成功しています。

さらに、ファン層の拡大により、物販も好調です。高級な駒台駒袋、そして棋士の揮毫が入った扇子などは、発売と同時に売り切れることも珍しくありません。

また、意外と知られていないのが「免状」の収入です。アマチュアへの段位認定と免状発行は、原価率が低く、連盟にとって非常に重要な安定財源となっています。

私の見解・考察

将棋ファンと棋士・連盟の間の好循環(エコシステム)を示すグラレコ風イラスト。ファンが対局視聴やグッズ購入で支援し、それが棋士の活動資金となり、最終的に名局や感動としてファンに還元される様子を図解。
私たちの応援が、巡り巡って名局を生む。ファンと棋士、そして連盟は、お金と感動でつながる一つのチームなのだ。

ここで、私自身の率直な想いを述べさせてください。

将棋連盟会長の報酬が、仮に年収500万円+対局料だったとしても、私は「安すぎる」と感じます。世界的な企業のCEOや、メジャースポーツのコミッショナーと比較すれば、桁が一つ違うのではないでしょうか。

しかし、将棋界には「清貧」の美学のようなものが根付いているようにも感じます。お金のために指すのではない。真理を探究するために指すのだ、と。

私が以前、対局時計のボタンを押す音だけが響く道場で将棋を指していたとき、ふと思いました。プロ棋士たちは、この静寂の中で何十年も戦い続けているのだと。

会長職とは、その静寂を守るための「盾」なのです。外野からの雑音を遮断し、棋士たちが盤上に没頭できる環境を作る。その精神的な負担に対する報酬として考えれば、金額換算など不可能なのかもしれません。

私たちができることは、ABEMA将棋チャンネル囲碁将棋チャンネルを通じて対局を観戦し、正規のルートで将棋グッズを購入し、連盟にお金を落とすこと。それが回り回って、会長の、そして全ての棋士の生活を支え、素晴らしい名局を生む土壌となるのです。

よくある質問Q&A

Q1. 会長になると対局はしなくていいのですか?

いいえ、現役棋士である限り対局義務があります。ただし、公務による手合いの変更などは考慮される場合がありますが、基本的には過密スケジュールの中で対局をこなさなければなりません。

Q2. 会長は一番強い人がなるのですか?

必ずしもそうではありません。過去には「実力制名人」が会長になるケースも多かったですが、近年では「経営能力」や「人望」が重視される傾向にあります。もちろん、羽生会長のように最強の棋士がなるケースもあります。

Q3. 会長の報酬はどこから出ているのですか?

日本将棋連盟の事業収入(スポンサー契約金、免状発行手数料、物販収入など)から支払われています。税金が直接投入されているわけではありません(公益社団法人としての税制優遇はあります)。

Q4. アマチュアでも会長になれますか?

なれません。会長(代表理事)は、正会員(棋士・一部の女流棋士)の中から選出された理事の中から選ばれるため、プロ棋士であることが前提条件となります。

まとめ:将棋連盟会長の報酬・年収は?会長の給料と将棋連盟のリアルな懐事情

将棋連盟会長の報酬・年収は?羽生善治の給料とリアルな懐事情

将棋連盟会長の報酬について深掘りしてきましたが、見えてきたのは「金額」以上の「価値」と「重責」でした。

  • 報酬は推定500万円程度(役員報酬のみ)。
  • しかし、現役トップ棋士としては「稼げる時間」を削っての奉仕活動である。
  • その財源は、新聞社だけでなく、ネットメディアや物販など多角化している。
  • 清水市代会長の就任は、100周年を迎えた将棋界の新たな象徴である。

BOOK☆WALKERなどで電子書籍の将棋雑誌を読むときも、スマホで中継を見るときも、その背後にある組織の努力に少しだけ思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

盤上の戦いは孤独ですが、将棋界という組織は、多くの人の支えで成り立っています。清水市代会長が放つ「次の一手」は、盤上だけでなく、経営というフィールドでも、私たちを魅了してくれるに違いありません。

さあ、次はあなたが盤に向かう番です。プロの凄みを知った上で指す将棋は、きっと今までとは違う景色を見せてくれるはずです。まずは手近な詰め将棋の本をKindleで開き、頭の体操から始めてみませんか?